【12話】Leave Home

タイトルはThe chemical brothresから。この曲ずっと「The brothers gonna work it out.」しか言ってなくて、直訳すると「兄弟はそれを解決するつもりです。」もう少しやわらかくすると「うまくやってくれるさ。」になるそうです。クロオが家を出ることで彼らの関係性は大きく変わります。クロオはもう暴走気味なくらいに必死。なんせもう一ヶ月しかないのですから。そんなクロオに押され気味なキリコ姉。キリコ兄は長兄らしく彼らを見守るのでしょう。いいポジションだなあ。きっとうまくやってくれるさ、そう思いながら。

蛇足ですがキル○キルから例のカプに来てもらいました。ほらマコちゃんのお父さん闇医者じゃん…そーゆーつながりってことにしといてください。

【11話】水の影

ブラック・ジャックを語る上で避けて通れない、生と死の観点の違いをクロオの実習を通して描きました。

クロオは自身の体験から、死に対して潔癖なほど嫌悪感を抱いて抜け出せないでいます。一方キリコ姉はホスピスの緩和ケアの仕事の中に、生きる素晴らしさを見出し、死へと向かう道筋を尊んでいく姿勢を貫きます。

両者の違いは実習のほんの数日で解消できるものではないし、きっと一生かかっても本当には理解できないのかもしれません。だけど人生ってそんなことばかりじゃないでしょうか。分かり合えない中にあっても、何かひとつ共有できる価値観があれば、すばらしいことだと思うのです。時が流れて、いつか思い出に変わる日に。そんなことを松任谷由実さんの「水の影」を聞きながら考えました。

と、能書きを垂れながら、辰巳君とクロオが飲んでる焼き鳥屋のメニューに「生まれたら必ず死ぬ」というメッセージを込めました。わはは。焼き鳥屋「ヤキトリズム」あったら行きたいなあ。自己満です。

【10話】ショッピング

バカップル回です。いやまだカップルではないけれど。

今回クロオの応援団として黒松さんと還暦の母のおばあさんに出てもらいました。黒松さんはバツイチシングルファーザーで中学生の娘さんがいます。娘さんは体質上の問題で夜間学校に通っているので、彼女のいない夜に訪問介護のアルバイトをしています。黒松さんのモデルになったドンドラキュラ、おもしろいですよね。80年代になってBJの連載が終わり、ジャンプ世代の台頭によって引き起こされた漫画界の大きな変化のうねりの中でトレンドのエッセンスを取り入れようと、手塚先生がやっきになってる時代の作品なんではないでしょうか。起承転結がスッキリとまとまっていて、手塚先生やっぱりすごいと舌を巻きます。

還暦の母の話はBJの中で、かなり好きな話です。彼の浴衣姿が見られるのもポイント高い!さりげなく傷心のおばあさんの気持ちを思いやるBJ先生、いい男やん…なんて改めて惚れ直しました。しかし還暦であそこまでおばあさんにはならないですよね。今のご時勢じゃあ。当時は還暦と言えばたいそうなお年寄りだったのでしょうね。寿命100歳とか冗談でも思いつかないほどに。

どうでもいいですがタイトルは井上陽水奥田民生の曲です。ふらふらきらきらした感じが好きな曲です。

家族パロ公開スケジュール

家族パロの総ページ数は手元のメモには、これまでに公開した分も含めて累計330ページ以上とあるのですが、説明文の入ったイラストもカウントしているようなので、まあ大体そのくらいと思っていただければ…

それで、ですね。長いので、話ごとに分割して上げていきます。

これまでに公開した話が、何話に当たるかというと

1話:BJ家族パロ

2話:間クロオ大学生満喫期①

3話:家族パロ・リノキュア参上

4話:(ここから新サイト掲載分になります。)

このようにカウントします。全20話の予定です。

数ページの短い話もありますし、数十ページの長い話もあります。

4回に分けてアップしていきます。今回は9話まで。次回は15話まで。その次は19話まで。そして最終話というふうにしようかなと。

おまけに漫画を描きながら考えたこととか、言い訳とかを書き連ねたブログも上がります(迷惑)。

毎日見てくださるもよし、溜めて一気にでもよし。一緒に楽しんでいただければ、それはもう、うれしく思います。

サイト新設に関して

ようこそお越しくださいました。来てくださってうれしいです。

サーバーのディスク容量も25倍に増え、ほっとしています。

バナーと拍手絵も変えてみました。イラストは何か新しいものを準備してお迎えしたかったのですが、現行のデータを補填するのに手いっぱいでした。破損していたデータがあまりにも多くてビックリです。一応WindowsとiOSでの動作は確認していますが、編集画面だと表示されるのに公開画面だとなくなってしまう現象が、ごく微小ですがあるようです。もしある画像が表示されないということがありましたら、お知らせくださるとありがたいです。

なにかとお騒がせすることが多い粗忽物のサイトですが、今後ともよろしくお願いいたします。

おこめ

【9話】秋桜流し

「きっと言える」の後日譚。酔った勢いでも口にした言葉は無しにはならず。その言葉の重さを知るクロオは崖に向かって突進する野生馬のようです。キリコからクロオへ、クロオからキリコへわたるコスモスは、それぞれの思いなんか知るところではないでしょう。

【8話】きっと言える

おまけ~ラーメン屋を出た後のクロオ

ヘテロのラブシーンともいえない甘酸っぱいシーンを描くのに、おそろしく抵抗がありまして、カンフル剤としてユーミンばっか聞いて描きました。だからタイトルもユーミンです。恋はユーミン。偉大だ、ユーミン。

【7話】間少年の場合

暴力的表現があります。苦手な方はご注意ください。

クロオの悩める高校生時代の話でした。家庭内暴力はいかんと思うのですが、家庭でしかできない指導もあります。

そういった意味合いでキリコ兄は家長としての振る舞いを求められる立場にあり、非常に苦しい部分が偲ばれます。キリコ姉は母性の役目を担いつつ、下兄弟の思春期を迎え、血縁がないと言う事実を突きつけられる場面が増えていきます。

そしてのびのびと育った(本人達はそう思っていませんが)クロオと黒男は、この一件をきっかけにギスギスしていきます。しかし低レベルの争いにとどまっているあたり、彼らなりのコミュニケーションとして成立しているのでしょう。世の中には様々な形態の家庭があります。その中のひとつとして彼らの家族は存在しています。

【6話】早朝のふたり

キリコ姉さんと違って、こっちのキリコ姉は生きることについて受動的で、主観というものがありません。しなければならないことを必死にしてきて、気がつけば今に至っている。自分の時間を持つ余裕がなかったともいえます。それゆえに自身の選択で就いているホスピスの仕事に、誇りを持ち、信念を貫いています。彼女のケアはどれだけの患者の心を、おだやかに出来るのでしょうか。

そしてクロオの恋敵は死神です。ちょっとやそっとじゃうまくいかないぞ。がんばれ、クロオ。

【5話】ナッちゃんと老後の保険

黒男の中学、高校の学校生活について妄想した話です。ブラック・ジャックに登場するキャラクターと絡ませてみたかっただけです…意外と交流のある人が多くて驚きました。

原作で本の貸し借りをしていたというだけで恩を着せるナッちゃんは、かなり肝の据わったブラコンに相違ありません(笑)