こんなにこんなに苦労させられる話になるとは思っても見ませんでした!!
そもそも最後のデート回くらいにしか考えてなかったのに、いつのまにかクロオは勝手にプロポーズ始めるし、そんなんやったらもっとええおべべ着せたわ!!
そうなんです。この話で悔やんでるけどどうしようもない点に二人の服装があるんです…普段はスウェットかTシャツにジーンズ、汚れたスニーカーがクロオの定番。キリコ姉も似たようなもので、彼よりはうんと手入れの行き届いたシンプルな服装をイメージしてます。普段着ってそんなもんでしょう?
と、こ、ろ、が、デート回ってんで二人に気合の入った服装をしてもらおうと思い立ったものの資料がない!描いていたのが秋だったので、本屋に並ぶ雑誌はみんな冬に向けてのコーデばかり。夏服の資料がない!仕様がないとキンドルで雑誌を漁りまくって、なんとかこれなら…と選んだのがアレなわけなんですよ。ああもう、どうにかして。ごめん。特にキリコ姉、ごめん。
そういうどうしようもないものはさておいて、この話は一度完成させてから、何度も加筆、修正、追加ページを繰り返しています。毎度毎度、これで最後と思いながら、しばらくしてからあの描写入れておかないと不自然じゃないか?整合性とるためには、あのシーン要らないんじゃないか?などなど、次々と思いつくままにやってしまっています。
特に気に食わないと何度も修正したのが、表情でした。クロオもキリコ姉も実に表情豊かに会話をする回だったので、表情ひとつで印象ががらっと変わってしまうのです。クロオのプロポーズシーンは何度も描き直しました。おかげで作画大崩壊です。これを書いているあとからも、やっぱ気に食わんと修正している可能性大です。どうしてかと言うと、ひとえに一番の見せ場であると言うことと、自分の描く線に自信が無いからです。
作画に疲れて、ちょっとサイトのメンテでもしようと過去の作品を見たとき、今より断然良い絵を描いていたのだと思い知らされたのですね。これはもう仕様がない。理由はいくつかあって、ひとつめは下書き無しの一発勝負で描いていたこと、二つ目はペン先をデフォルトのGペンを使っていたこと。
『ROSENKRANZ』まではメディバンペイントを使っていたので、ペン先はGペンでした。まあ何となくでしたが、今にして思えばいいところがたくさんあったなと思います。その後アプリのアップデートでりんごの白いペンとの互換性が著しく落ち、こんなんやってられるかとクリスタに乗り換えたのです。その時に世の中にはこんなにたくさんのペン先があるのかと、迷いに迷い、いっぱいダウンロードされてるやつならよかろうと今のペン先にしたのですね。正直どれがいいのか全然分かりません。当時の私の精神状態では試している余裕もなかったし(ハハハ…)そのまま今に至るんですねえ。何度デフォルトのGペンにしなかったんだと思ったことか。
下書きをするようになったのは、キチンと描いたほうがいいのかなという安心感からだったと思います。今は描かないと怖くて作画できません。これを進化と呼ぶかなんと呼ぶか…
みっつめの理由もあるんですが、これは私自身の精神の鍛錬次第、ということで。
脱線してますね~
この話を描くに当たってゴンドラとか見晴らしのいい景色とか写真に撮るために、私自身も数年ぶりにゴンドラに乗って高原へ行ってきました。いやあ、気持ちが良かった。シニアのご夫婦がベンチで日向ぼっこするのを横目に無心にシャッターを切る私。さぞかし不審だったに違いありません。あれ、ここあの場所じゃね?と気付かれたそこの貴方、お口チャックですよ!まあ…特徴的な地形の土地に住んでいるので、分かる方は分かるでしょう…田舎です。
この話が最終話にまで影響を及ぼすとは、まったく予想だにしていませんでしたよ。完全に独立した話にまで枝を伸ばしてくるなんて!おかげでウンウン唸ってストーリーひねり出す羽目になったわ!楽しかったわ!バカヤロウ!苦しかったわ!誰が考えた話だ!私だ!バカヤロめ!!!
絵が良かったなあと感じるあの頃より、確実に進化している自分がいるはず。それを見つけるために今日もペンを握ります。